染物珊瑚って何?


染物の珊瑚と呼ばれるものの中には人工的なガラスや樹脂を染色するものと、別種の安価な珊瑚を染色するものとがあります。

昔の日本では宝石珊瑚はとても高価なため一般市民にはなかなか手に届かないものでした。
そこで、ガラスや樹脂で作った玉や赤や桃色に染めてかんざしなどにして町人や茶屋で働く女性達が使っていたそうです。似たようなものは現代でもありますが、宝石珊瑚ではないため、「珊瑚風」アクセサリーとして販売されています。

別種の安価な珊瑚を使用するものについては代表的なものとして
海竹と呼ばれる珊瑚やスポンジ珊瑚、アフリカ珊瑚と呼ばれるものがあります。

海竹はバンブーコーラルとも呼ばれるトクサギという種類の珊瑚です。
象牙色をしており、色合いがシナ珊瑚(シナ海珊瑚について詳しくはこちら)と似ており間違われることが多い珊瑚です。白色ゆえに染めやすく、赤や桃色に染めて染め珊瑚として売っていることが多くあります。

スポンジ珊瑚、アフリカ珊瑚はオオイソバナという種類で小さな穴が沢山あり砕いて樹脂などで固めてコーティングしたもので販売していることがあります。

これらのものはいずれも安価に楽しむものができるので、天然物ではないことを承知であれば問題ありませんが、本物と偽り高額な買い物だけはしたくないですね。